- 小児歯科
子どもの歯の治療・予防が必要な理由
ご家庭の中には、乳歯(子どもの歯)の虫歯予防をそれほど真剣に考えていない方もいらっしゃいます。
「乳歯は虫歯になっても抜けるから問題ない」が理由として多いのですが、これは大きな間違いです。
乳歯の虫歯は、永久歯(大人の歯)や身体の成長にも大きく影響し、以下のようなデメリットを引き起こしてしまいます。
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乳歯に虫歯ができると永久歯も虫歯になりやすい!
数多くの文献から、乳歯の段階で虫歯があるお子さんは、永久歯になっても数倍虫歯ができやすいことが明らかになっています。
虫歯は感染症の一つであり、永久歯だけでなく家族間の感染リスクも悪化させる事を忘れてはいけません。
乳歯に虫歯ができると歯並びが悪くなりやすい!
虫歯は歯の表面を溶かしてしまうため、本来の歯の形が変わってしまいます。
放っておくと、隣の歯との接触具合や、反対の歯との噛み合わせなどにズレが生じてしまいます。
さらに大きな虫歯ができてしまった場合、永久歯萌出遅延や永久歯の萌出位置の変位を招き、全体の歯並びの悪化を招いてしまいます。
乳歯の虫歯が大きいと永久歯の歯の色や形が悪くなりやすい!
乳歯の虫歯が進行すると、その直下にある永久歯にまで病気が波及してしまいます。
このような歯を、ターナー歯と呼びます。
ターナー歯は、歯の表面が白斑や黄褐色斑になったり、わずかな凹みができるものから著しい障害が現れるものまで種々の変化がみられます。
乳歯の虫歯は顔面の成長に影響する!
虫歯によって上手に噛めなくなることは、顎の発達にも悪影響を及ぼします。
咀嚼回数の減少により、噛む力の発育・顎の発達を妨げます。
よく噛まずに飲み込む癖がつきやすいため、顔貌への影響だけでなく胃腸などの消化器症状も出やすくなります。
乳歯の虫歯は栄養状態にも影響する!
虫歯により、噛む時に痛みを生じたり、噛みにくくなったりすると、固い食べ物を避けるようになります。
偏食からくる栄養状態の悪化は、全身の成長発育、健康状態にも大きく影響します。
食事が楽しくないと毎日が辛いですよね。。。
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いかがでしょうか。乳歯だからといって油断してはいけない事が分かるかと思います。
乳歯の時期に予防処置を頑張った方は、大人になってからがとても楽になります。
総合的に生涯の中で歯科治療にかかる時間や費用が大幅に削減できるため、
早い時期から歯医者さんに相談しておく事はとても大切な事です。